ニャンゴシ君先生、紙で契約書作るの面倒くさいニャ!PDFをメールで送って“これで契約成立”ってやれれば便利だけど、それでいいかニャ?



理論的には、それでも契約は締結できるけど、それだけで安心とは限らないよ。契約の成立と“証明できるか”は別の問題なんだ。



トラブルが起きたときにどうやって説明するかってことかニャ?



そのとおり。何かあったときに、メールでやり取りした内容が“合意”として認められるには、記録をきちんと残しておかないといけないんだ。
だから、電子契約って難しいんだよ。
1. 電子契約でも契約は成立する
書面の契約書に限らず、電子データでの契約(いわゆる「電子契約」)も有効です。契約の成立は、「申込み」と「承諾」によって成立し、その方法が必ずしも紙である必要はありません。
- メールでPDFを送付し、相手方が「承諾します」と返信すれば、合意の意思表示が確認できる限り、契約はなし得ます。
- 契約書への直接の署名押印がなくても、電子署名などを活用して、双方の合意が示すことが出来れば、法律上は「契約成立」となります。
ただし、将来的なトラブルを回避するには「成立したかどうか」だけではなく、「後からその契約内容を証明できるかどうか」という点も非常に重要です。



データだと、改ざん出来たりするから、紙の契約書と違って信頼性を確保しないと、本当に契約締結したか説明できなくなることがあるんだ。



大事な契約は、紙で作成した方が安心な場合もあるニャ!
2. 電子契約の注意点
(1)合意の証拠としての弱さ
- メールの文面が曖昧だったり、改ざんのリスク、添付ファイルが契約書の最新版でなかった場合など、後から「合意していない」と争われる余地がある
- なりすましやメール誤送信によるトラブルリスク
- 電子署名の方法によっては、信用性が低い可能性も
- 法律上、電子契約が許されない契約も
例)
事業用定期借地契約 (借地借家法23条)
企業担保権の設定又は変更を目的とする契約 (企業担保法3条)
任意後見契約書 (任意後見契約に関する法律3条)
(2)真正性の担保
- 「誰が・いつ・どの内容で」合意したかを明確に証明するためには、タイムスタンプの付与や電子署名の導入が望ましい
3. 電子契約サービスを活用も選択肢の一つ
近年では、クラウド型の電子契約サービス(クラウドサイン、DocuSignなど)を活用する企業が増えています。
<導入のメリット>
- 契約プロセスの可視化(誰が、いつ署名したかのログが残る)
- データ保存・検索性の向上
- 押印や郵送の手間が不要(特にリモート環境下で有効)
- 紛失や改ざんリスクの軽減



PDFファイルを送るだけでは、あとから契約の存在や内容を証明するのが難しくなる場合があるんだ。メールのやりとりも含めて、どのように合意に至ったかを記録しておくことが大切だよ。電子契約サービスを使えば、署名の時刻や送信記録も残せるから、証明力も高まるんだ。



なるほどニャ~、ITの力で契約の“証明力”を上げるってことなんだニャ!
4. 電子契約サービスは、紙の契約と何が違うの?
電子契約サービスでは、署名押印に代わり、「電子署名」や「電子証明書」といった技術によって、契約当事者の本人性や合意の正当性を担保します。
電子署名
電子署名とは、電子ファイルで作成された契約書に付与される電子的なデータであり、「紙の契約書」における署名押印に相当する役割を果たすものをいいます。
電子署名の主な署名方式として、公開鍵暗号方式があります。簡単に説明すると以下の通りです。
【電子契約が成立する流れ(公開鍵暗号方式による仕組み)】
- 当事者の一方(A)が契約書を作成。
- Aがその契約書を、自分だけが持っている「秘密鍵」で暗号化。
- 暗号化された契約書と、それを解読するための「公開鍵」を、もう一方の当事者(B)に送付。
- Bが受け取った公開鍵で契約書を復号。
- 公開鍵で復号できる契約書は、Aの秘密鍵で暗号化されたものに限られるため、「Aがこの契約書を作成した」ことの真正性が証明される。



秘密鍵を使えるのは、契約書を作ったAさんだけだから、Aさんの作った書面だってわかるんニャね!



そう、公開鍵は契約書の中身と、誰が作ったのか確認するための鍵で、暗号化した書面を作ることができるのは秘密鍵だけなんだ。
電子証明書
電子証明とは、電子証明書とは、電子契約に用いられた電子署名が間違いなく本人によって行われたことを証明するために認証機関等が発行する電子的な証明書のことをいいます。
契約書の内容が改ざんされていないことや、署名した人物が正当な当事者であることを証明するための仕組みです。
公的機関が発行するもの(マイナンバーカード、商業登記電子証明書など)や、民間企業が発行するものがある点に留意が必要です。



役所で発行する電子証明書もあるニャ!印鑑証明みたいニャ
以上の技術を用いて、PDFを単にメール添付するよりも、電子契約サービスを活用することで、契約の「成立」だけでなく「証明性」「安全性」「有効性」を高めることができるのです。
5.顧問契約でのサポート
当事務所では、顧問契約を通じて、契約実務の電子化や契約書のペーパーレス運用の導入支援も行っております。
- 電子契約の導入相談(どのサービスを選ぶべきか)
- 電子契約サービスに適した契約書フォーマットの提供・見直し
- 過去のメールやPDF契約を再整理し、リスク分析・契約履歴の整理をサポート
▶ 顧問契約についてのお問い合わせは[こちら]※法人様ご予約フォーム
🐱~ニャンゴシ君のひとこと~



契約って、成立だけじゃなくて、ちゃんと“証明できる”ことが大事なんだニャ~



その通り。だから電子契約もしっかり整備して、トラブルに備えておくと安心だよ。



ボクも電子契約、ちゃんと使いこなしてみるニャ! 何かあったら、佐々木先生に相談するニャ!
電子契約サービスの費用は、アストレイにつけとくニャ!



費用も結構ネックなんだよね……相談には乗るけど、お金は自分で出してね。




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