ニャンゴシ君ねえ先生、ボクの名義の口座に500円入ってるけど、離婚するときは、これも分けなきゃいけないのニャ?



それは…微妙だけど、ちゃんと財産にはカウントされるよ(笑)



えーっ、でも名義はボクだよ!?



名義だけで判断されないのが、離婚における“財産分与”の難しいところなんだよ。
1. 財産分与の基本は「夫婦で築いた共有財産の公平な分配」
夫婦が婚姻中に取得した財産は、特有財産にあたる場合を除き、共有財産(民法762条2項)となります。
離婚時に話し合いや調停・裁判で問題になるのが、「財産分与(民法768条1項)」です。
これは、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた共有財産を、名義にかかわらず公平に分けるという制度です。
例えば、以下のような財産が対象になります:
- 夫名義の給与口座 → 妻も生活に協力していれば半分の権利あり
- 妻名義の投資口座 → 夫婦の共有財産と認定される可能性あり
- 夫婦で住んでいたマイホーム(名義が夫でも) → 財産分与の対象
このように、「名義=財産の帰属」ではない点がポイントです。不動産は市場価格やローン残高との関係でプラスにもマイナスにもなり得るため、専門家の査定が不可欠です。
また、不動産や株式など、名義を変更することが難しい資産では、その価値に注目して、財産分与されるのです。



よく考えたら、夫婦で買ったのなら当然な気もするニャ



昔は、夫名義の資産が多かったから、名義で分けると不公平になることもあったからね。
2.夫婦の一方に帰属する資産
一方で、民法762条1項は、夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、特有財産としており、以下のような財産は、財産分与の対象外とされることがあります。
- 結婚前から所有していた不動産や預貯金
- 親から相続・贈与された財産(特に夫婦の協力とは無関係なもの)



結婚前から所有していた不動産でも、結婚してから住宅ローンを夫婦で支払っていた場合、その部分に関しては共有財産とみなされるよ。



夫婦で支払った部分は二人で資産形成したことになるんだニャ!
3. 「不貞慰謝料」よりも「財産分与」の方が金額が大きいことも
よくある誤解に、「浮気されたから慰謝料をたくさん取れるはず」と考える方がいますが、 実務では不貞慰謝料の相場は100万〜300万円程度にとどまることが多いです。
一方で、財産分与の対象が不動産・預貯金・保険などが高額となるケースでは、数百万円〜数千万円規模の分与が行われることもあります。
そのため、「不倫が発覚したから慰謝料で懲らしめよう」という考えだけで、夫婦の資産状況を整理せず、先走って慰謝料だけ請求すると損をする可能性があります。
中には、不貞が発覚して離婚することまでは全く想定していない有責配偶者もおり、 財産管理に対する警戒心が薄く、不貞行為を問い詰めるよりも前に、弁護士に依頼し、準備をすすめることで、財産状況の把握や証拠収集が比較的可能なケースもあります。
そのため、離婚をするかどうかを決める前でも、「浮気かもしれない」と感じた時点で、早めに相談しておくことが重要です。 証拠や財産を確実に押さえておくことで、結果的に有利な交渉や手続きにつながる可能性が高まります。



意外と、浮気さえ見つからなければと思っていたケースも結構あるニャ。



そういうケースでは、資産状況を把握できる最後のタイミングになることもあるから、冷静になることって結構大事なんだよね。
4.【まとめ】
離婚時の財産分与は、「名義」よりも「実態」や「価値」に基づいて判断されます。 また、不貞慰謝料よりも財産分与の方が金額的に重要な争点になることもあります。
知らずに進めると大きな不利益を被る可能性もあるため、疑念を持った段階で専門家に相談し、情報をしっかりと整理することが解決の近道です。
▶ 当事務所では、離婚や財産分与に関するご相談を多数取り扱っております。ご希望に応じて、オンライン(Zoom等)または対面でのご相談が可能です。詳しくは、プロフィール欄にある【離婚特設ページ】をご覧いただくか、直接、相談予約フォームからご予約いただくことも可能です。
ニャンゴシ君のひと言



うーん、法律って奥が深いニャ〜。夫婦の資産って大事なんだニャ。ボクもそろそろ資産運用考えようかニャ?



その前に、まず働こうか(笑)



にゃっ!そ、それは耳が痛い… でも先生も、無駄遣い多いニャ!この前も…….。



二人とも、資産形成の道のりは遠そうだね。









